【8月22日 AFP】ウクライナの「オレンジ革命(Orange Revolution)」の立役者の1人で、職権乱用罪で起訴されたユリヤ・ティモシェンコ(Yulia Tymoshenko)前首相の健康状態が獄中で悪化したと、前首相の広報担当が19日、AFPに語った。

 ティモシェンコ前首相は、首相在任中の2009年に職権を超えてウクライナに不利な条件でロシアの天然ガスを輸入する契約に署名したとして起訴され、6月24日から裁判が行われている。

 ティモシェンコ前首相は今月5日、審理を妨害したとして法廷内で逮捕され、当局に身柄を拘束された。前首相は18日に医師の訪問を求めた後、同日の法廷で体調不良を訴え、この日の公判は22日に延期された。

 ティモシェンコ前首相の弁護人は18日、ティモシェンコ前首相は体のあちこちに原因不明の内出血があるという懸念すべき症状が出ていると判事に述べた。

 前首相の広報担当者は、「捜査の破綻が明らかになりつつある。法的にティモシェンコ氏を倒せない政権側が、その他の方法で前首相を傷つけようとしているのではないかと恐れている」と述べ、何らかの犯罪行為の可能性を示唆した。(c)AFP