【7月4日 AFP】ベラルーシの首都ミンスク(Minsk)で3日、アレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領の独裁的政治に抗議して「拍手をし続ける」デモを行っていた人びとに対し、警官隊が催涙弾などで鎮圧にあたり、多数の参加者が身柄を拘束された。

 ベラルーシの独立記念日にあたる3日、ソーシャル・ネットワーキング・サイトの呼びかけに応じてミンスク駅前の広場に集まった人々は、拍手を続けることでルカシェンコ大統領への不満を示した。

 現場で取材していたAFP特派員によると、警官隊は集会を解散させようと催涙弾を発射。広場周辺の脇道へ逃げながら拍手を続ける人びとを追いかけ、老若男女を問わず、拍手し続ける人びとに殴る蹴るの暴行を加えた上、身柄を拘束した。報道カメラマンらを含む数十人が警察車両で連行されたという。

 17年にわたってベラルーシを統治するルカシェンコ大統領は、独立記念日の演説で、蜂起など夢想するなと述べて反対派をけん制していた。

 ルカシェンコ大統領は、前年12月に再選された直後に大規模な抗議デモが起きたことを受け、野党に対する過去にない大規模な取り締まりを展開。大統領選の対立候補を含め、野党活動家の多くが身柄を拘束された。

 政情不安に加え、同国は経済的にも困窮しており、前週にはインフレ防止対策として全ての消費財に上限価格を設けたほか、料金未払いを理由にロシアから一時エネルギー供給を止められている。(c)AFP/ Valery Kalinovsky

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