【4月6日 AFP】リビア政権のムーサ・イブラヒム(Mussa Ibrahim)報道官は5日、政権側は政治制度改革に向けた交渉の用意があると表明した。その一方で、同国の最高指導者ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の退陣に関しては、いかなる協議も拒否すると強調。大佐には国を40年間統治してきた実績があり、統一の象徴だと話した。

 同報道官は記者団に対し、カダフィ大佐はリビア部族間の統一に必要な「安全弁」だと述べ、「民主的かつ透明性ある政治モデルへの移行を指揮するのに非常に重要な存在だ」との政府の見解を説明した。 

 これより先に米国のメディアは、カダフィ大佐の息子2人が大佐退陣の可能性も含む民主制への移行を提案していると報じた。こうした中、リビア政権特使はトルコとマルタを訪問し、カダフィ政権の意向を伝えた。一方、リビアの旧宗主国であるイタリアは、信頼性に欠けるとして、この案の受け入れを却下した。

 カダフィ派と反体制派による激しい衝突が続くなか、反体制派は石油都市ブレガの奪還を目指し、新たな作戦に乗り出した。(c)AFP/Imed Lamloum

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