【4月4日 AFP】米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)がリビアの最高指導者ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の息子2人が民主制移行案を提示したと報じたことを受けて、リビア反体制派の連合組織「国民評議会」は4日、カダフィ大佐の息子によるいかなる移行案も拒否するとの考えを表明した。

「評議会はこの案を完全に拒否する」と国民評議会のシャムセディン・アブドルメラー(Shamseddin Abdulmelah)報道官は反体制派の拠点ベンガジ(Benghazi)で語った。「いかなる外交交渉も、カダフィ大佐とその息子たちが去った後だ」

 ニューヨーク・タイムズ紙は3日夜、カダフィ大佐の息子少なくとも2人が、カダフィ大佐の退陣と立憲民主制への移行を提案したと報じていた。提案の概要を知るリビア当局者と外交官らによると、この移行案の主導者は大佐の次男、セイフイスラム・カダフィ(Seif al-Islam Kadhafi)氏だという。

 国民評議会のアブドルメラー氏は、次男セイフイスラム氏は体制の内側から改革をもたらす考えがあると主張してきたが、2月15日の蜂起発生以来、その主張が事実無根であることを自ら示していると述べ、「人びとは彼を改革者だと考えたが、革命が始まってからその正体が現れた。彼は父親のカーボンコピーにすぎない」と語った。(c)AFP