【2月1日 AFP】米フロリダ(Florida)州の連邦地裁は1月31日、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領が成立させた医療保険改革法は違憲との判断を下した。

 国民皆保険を義務付けたオバマ氏の医療保険改革法については、米国憲法に違反すると主張する共和党系の26州の知事や司法長官が原告となって訴訟を起こしていた。

 フロリダ州地裁のロジャー・ビンソン(Roger Vinson)判事は、2014年までに全国民に医療保険加入を義務付け、違反者には罰金を科すとした医療保険改革法の「加入義務」は、議会の権限を超えており違憲であるとしたうえで、「加入義務」と医療保険改革法は一体であることから、同法そのものが無効だと結論付けた。

 これに対し、オバマ政権側は、司法の主流から大きく逸脱しているとフロリダ州地裁の違憲判決を批判。現状を放置すれば医療関連予算は膨らむ一方だと主張し、ただちに上訴する意向を示した。

 医療保険改革法をめぐっては前年12月にも、バージニア(Virginia)州連邦地裁が、同法の「加入義務」は米国憲法の主幹を成す「商取引」に関する条項に違反し、連邦議会の権限を逸脱しているとの判断を下している。(c)AFP/Lucile Malandain

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