【7月7日 AFP】コフィ・アナン(Kofi Annan)前国連(UN)事務総長は6日、2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)準々決勝のウルグアイ戦で惜敗したガーナ代表チームに対し、「君たちは真の勝者だ」と称賛する書簡を送った。

 2日に行われたガーナ対ウルグアイは、延長終了間際、ゴールライン上でウルグアイのルイス・スアレス(Luis Suarez)がハンドを犯してレッドカードで退場。ガーナはペナルティーキック(PK)を獲得したが、アサモア・ギャン(Asamoah Gyan)のPKはバーに当たり、得点できず。PK戦の末、ガーナは敗退した。

 ガーナ人でもあるアナン前国連事務総長は、書簡の中で、アフリカ初のサッカーW杯でアフリカのチームとして最後まで残ったガーナが敗れた瞬間について、「なんて不公平なんだろうと思った」と述べている。

「君たちも、この歴史的な試合の結末に、打ちひしがれたことだろう。慰める言葉もない。われわれも君たちと同じ気持ちだった」 

「しかし君たちは、負けながらにして勝ったのだ。大きな誇りの持てる素晴らしいパフォーマンスのみならず、君たちが威厳を持って敗北を認めたことに拍手を送りたい。君たちはW杯、そしてアフリカの大使としてめざましい活躍をしてきたからこそ、勝者なのだ」

 自身が議長を務めるアフリカ進捗パネル(Africa Progress Panel、本部:ロンドン)を通じて発表された書簡には、「あの準々決勝ほどアフリカ大陸がひとつになれた機会は、ほかには見あたらない」ともつづられている。

 代表チームは5日、ガーナに帰国。空港で多くの市民らの熱狂的な出迎えを受けた。(c)AFP