【7月6日 senken h】東京・代官山にこのほど、食堂(カフェ)と洋品店(ファッション)、中古品コーナーおよびイベントスペースから成る大型複合ショップ「セドナ」がオープンした。飼い犬の入店も可能なだだっ広いセルフの食堂や、エリアに少ない癖の強いドメスティックブランドが多数集結した洋品店など、代官山ではひときわ異彩を放つ。この店の仕掛け人で、東急沿線の都市開発や「TSUTAYA TOKYO ROPPONGI」など数多くの店舗プロデュースを手がけてきた入川スタイル&ホールディングスの入川秀人さんは「代官山を変えたい」と話す。

 「代官山を歩いている時に、好立地にも関わらず空いている場所があったので、ここで何かできないかと考えた。長く携わってきた飲食はもちろんだけど、全国一律に展開するセレクトショップの品揃えにも疑問があったので服屋もやりたかった。『ワイヤードカフェ』をキャットストリートに初めてオープンした時も2階はアパレルショップ。それから10年経ったし、その当時一緒にやっていた『ホス』のスーさん(鈴木智博代表)と話をして洋品店を併設することにした。

 20年以上前、同潤会があった頃の代官山はオルタナティブなまちで、店も売りたいものを売るし、そんなものを探しに客が来て、新しい文化や風土をつくっていた。それが今の代官山はどこにでもあるようなブランドやショップばかり。代官山に出すことそのものが目的になっている場合が少なくないから、客は来ないし従業員のモチベーションも低い。にぎわいを生むにも、商業テナントの家賃は高いままだから難しい。

 約660㎡あるセドナの投資額はわずか500万円。賃借期間が1年というのもあるが、売りたいものを売るメーカーの出店ハードルを下げたり、代官山で働く人間に安いランチを出す必要があると考えたから、余計なコストをかけたくなかった。モノを大事にする風潮もあるし、あるものを再利用する、といった考え方で店を作れないかとも思った。

 こうした店作りが若い人にどう感じられるか興味がある。単に汚いと思われて敬遠されるのか、逆に共感してもらえるのかどうかの実験でもある。今の代官山の雰囲気とは違うかもしれないが、昔かっこよかった代官山というのはこんな雰囲気だったんだ、というのが伝われば。とにかく代官山が再び輝きを取り戻すきっかけになればと思っている」(c)senken h

【関連情報】
代官山で異彩放つ大型の“実験”ショップ/セドナ(1)
特集:senken h 104
セドナ 公式サイト