【3月28日 AFP】(一部訂正)世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships 2010)で女子シングルを制し、女王に返り咲いた浅田真央(Mao Asada、日本)が、金妍児(Yu-Na Kim、キム・ヨナ)とのライバル関係が終わるとは考えていないとコメントした。

 同じ19歳で誕生日が3週しか違わない浅田と金妍児のライバル関係はジュニア時代から続いているが、五輪イヤーの今年ほど両者が熱い争いを繰り広げたシーズンはなかった。

 金妍児が引退を考えていると報道されているが、浅田はこれからもモチベーションを得たいと望んでいる。

 バンクーバー冬季五輪では金妍児が歴代最高得点で金メダル、浅田が銀メダルを獲得したが、シーズン最終戦の世界選手権では浅田が五輪の雪辱を果たしている。

 浅田は「ジュニアのころからずっと一緒に試合に出てきて、同じように自分も頑張らなければいけないといつも思います。自分もそれで成長できたと思うので、これからも頑張らないといけないと思います。チャレンジ精神があったから今のわたしがいる。ジャンプの種類は増やすことができると思うし、やらなくてはならない要素もある」と語っている。

 女子選手でただ一人国際大会で安定してトリプルアクセル(三回転半)を成功させている浅田に対し、金妍児は3回転-3回転のコンビネーションジャンプを得意としている。

 世界選手権のフリースケーティング(FS)では金妍児にトップの座を譲ったが、浅田は合計197.58点で優勝し、金妍児は同190.79点で2位だった。同大会は両選手にとって10度目の直接対決だったが、通算成績では金妍児が6勝4敗とリードしている。

 また、浅田は日本で開催される2011年の世界選手権での連覇と、2014年ソチ冬季五輪を見据えてコーチをロシアのタチアナ・タラソワ(Tatiana Tarasova)氏から変更する。

 コーチについて浅田は「まだ何も決まっていないが、いい人が見つけられたらと思う」と話している。

 一方、カナダのトロント(Toronto)に拠点を構える金妍児は将来について思案しており、五輪後はモチベーションを見つけることが難しかったと話している。

 金妍児は「五輪は人生における最大の目標だった。金メダルをとった後はこれ以上何もないと思ったが、トリノに来ることができてうれしかった、ベストを尽くしたかった。五輪の後は精神的にも肉体的にも難しかった。コンディションは五輪がピークだったが、もう1試合ならできると思った」と話している。また、将来については「休んでから考えたい」とコメントしている。(c)AFP

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