【2月19日 AFP】韓国の野球が、環境保護を目指してスピードアップする。韓国野球委員会(KBO)が19日、スポーツの省エネを目指す「グリーン・スポーツ」プロジェクトの一環として、野球の試合時間を短縮するルール変更を発表した。

 新しいルールでは、投手は打者がバッターを構えてから12秒以内に投球しなければならない。12秒の制限時間を過ぎると、1回目の警告が出される。1打席につき2回目以降の警告は、その都度、1回のボールカウントがとられる。

 また、これまで5回終了時に行われていたグラウンド整備を廃止し、3回、5回、7回終了時に短い整備時間を設ける。

 さらに、主要球場に太陽発電設備を導入。照明も省エネ効果のあるLED灯に置き換え、交代投手をピッチャーマウンドまで運ぶリリーフカーも、電気自動車を使用するという。

「グリーン・スポーツ」プロジェクト長で広報も担当するキム・ユジン(Kim Yu-Jin)氏は「試合の時短は省エネに役立つだけでなく、試合がスピーディーになり観客も楽しめるはず」と期待する。

 新ルールは、2010年シーズンが開幕する3月から適用される予定だ。

 英字紙「コリア・タイムズ(Korea Times)」によると、韓国の家庭が消費する電力は1月500キロワット程度だがプロ野球が行われる国内の7球場の1つ、ソウル(Seoul)の蚕室野球場(Jamsil Stadium)がナイターで一晩に消費する電力は3000キロワットに上る。(c)AFP