【11月9日 AFP】(一部更新)季節外れのハリケーン「イダ(Ida)」が8日、中米を襲い、洪水や地滑りの発生でエルサルバドルでは少なくとも124人が死亡し、非常事態宣言が発令された。また、ニカラグアでは約1万3000人が家を失った。イダはカテゴリー2に勢力を増し、人気の観光地カンクン(Cancun)があるメキシコのカリブ海沿岸を通過したが、目立った被害は出ていないという。

 米国立ハリケーンセンター(National Hurricane CenterNHC)によると、イダは現在、キューバ西端から訳225キロの海上にある。最大瞬間風速は約46メートルで時速19キロの速度で進んでいるが、9日までには勢力は弱まるとみられる。

 イダに加え太平洋の低気圧の影響も相まってエルサルバドルでは豪雨が発生。地元当局によれば、少なくとも124が死亡、依然多数が行方不明になっているという。同国では5日以降、イダの影響による豪雨に対する警戒が敷かれていた。ニカラグアではこの雨によって930軒の民家が損壊し、約1万3000人が家を失った。(c)AFP