【8月8日 AFP】グルジア紛争が発生してから7日で1年を迎えた。グルジア、ロシア両国はあらためて激しい非難合戦を繰り広げている。

 紛争は2008年8月7日深夜、グルジア軍が親ロシアのグルジア・南オセチア(South Ossetia)自治州に進攻したことで始まった。これにロシア軍が軍事介入し、グルジア軍は撤退した。

 5日後、欧州連合(EU)による停戦監視部隊の派遣で紛争は終結したが、死者数百人、負傷者数千人という大きな傷跡を残した。

 その後、ロシア政府は南オセチアのほか、グルジアのアブハジア(Abkhazia)自治共和国を独立国として承認した。しかしロシア以外ではニカラグアが承認したにとどまっている。

 南オセチアは7日から9日までの3日間にわたり紛争から1年の各種行事を行う。追悼行進や追悼式、黙とうのほか、南オセチアのエドゥアルド・ココイトイ(Eduard Kokoity)大統領のスピーチも行われる。

 8日には、ロシアのドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領も南オセチアを訪問する予定。メドベージェフ大統領は南オセチアで英雄視されている。

 ロンドン(London)に拠点を置く国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は7日、安全への不安と緊張感がまん延しているため、グルジア人を中心に約3万人が今も帰還できずにいると述べた。

 7日を前に、グルジアと南オセチアは非難の応酬となり、迫撃砲や機関銃などによる小規模攻撃が発生したが、負傷者は報告されていない。(c)AFP/Michael Mainville