【7月30日 AFP】イスラム原理主義組織と治安部隊の衝突が4日目に突入したナイジェリア北部で29日、治安部隊がボルノ(Borno)州の州都マイドゥグリ(Maiduguri)にある同組織の拠点を制圧し、同組織メンバーが逃走した。軍司令官が明らかにした。

 同組織敗走の数時間前、軍は同地域に新たに1000人の部隊を派遣したと発表した。

 自称「タリバン(Taliban)」に対する作戦の司令官、Ben Ahonotu大佐はAFPに対し、「彼らの拠点を制圧した。彼らは逃走したので、追跡する」と語った。

 Bayan Quartersにある組織拠点近くの住民は、逃走する同組織の車列4台を目撃したと述べた。

 拠点の制圧が伝えられると、日暮れとともに迫撃砲の発射音や銃声はやんだ。

 29日の戦闘は、マイドゥグリにある同組織指導者モハメド・ユスフ(Mohammed Yusuf)師の自宅と見られる組織の拠点を中心に展開された。今回の衝突による死者は少なくとも304人に上り、戦火を避けるため3000人以上が避難を余儀なくされている。

 一方、他の地域でも新たな衝突が報告されている。警察当局によると、ヨベ(Yobe)州では同日43人が死亡し、軍は組織メンバーを追跡し、森で確保した。

 警察はこれより前、民間人が組織拠点付近に捕らえられているため、組織を敗走に追い込むのは当初考えていたより長くかかりそうだとの見方を示していた。(c)AFP/Aminu Abubakar