【3月21日 AFP】アフガニスタンでは20日までの2日間に、道路脇に仕掛けられた簡易爆発物やイスラム原理主義組織タリバン(Taliban)との戦闘などで合計70人以上が死亡した。地元当局者らが明らかにした。

 アフガニスタン南部カンダハル(Kandahar)市の西約40キロのZari地区で20日午前6時45分(日本時間20日午前11時15分)ごろ、徒歩でパトロール中のカナダ軍兵士らの近くで簡易爆発物が爆発し、カナダ兵2人と地元通訳1人の3人が死亡、カナダ兵5人とアフガニスタン人の1人の6人が負傷した。その約2時間後、カンダハル市の北東約20キロの地点でもカナダの軍用車両の近くで簡易爆発物が爆発し、カナダ軍に死者2人と負傷者3人の被害を与えた。

 20日には北部のジョージャン(Jawzjan)州のトルクメニスタンとの国境近くでもタリバンと警官隊の戦闘が発生し、地元の部族長と警察官9人の10人が死亡した。アフガン南部で活発に活動するタリバンが北部で戦闘を起こすのは珍しい。同日南西部のファラ(Farah)州ではタリバン戦闘員の集団が地元警察を攻撃し、戦闘で警察官9人、タリバン戦闘員6人が死亡した。

 また、19日には南部のへルマンド(Helmand)州で米軍主導の国際部隊とアフガニスタン軍が共同で武装勢力と交戦し、武装勢力の戦闘員30人を殺害した。

 米国はタリバンの活動が活発化しているアフガニスタンに兵士1万7000人の増派をを決めている。あるNATO軍幹部は、米軍の増派は短期的に治安悪化をもたらすおそれがあるものの、長期的には治安の改善につながるとの見方を示した。(c)AFP/Bronwen Roberts