【2月19日 AFP】超インフレのジンバブエの新連立政権は18日、公務員の給与を米ドルで支払い始めたことを明らかにした。現地通貨のジンバブエドルは今や紙切れ同然で、同国公務員は実質的に無給で働く状態になっていた。

 野党・民主変革運動(Movement for Democratic ChangeMDC)の副議長でもあるテンダイ・ビティ(Tendai Biti)財務相は、首都ハラレ(Harare)での記者会見で、米ドルで給与を支払う目的を「適正な給料を支払うため」と説明。対象となるのは教師を含む13万人の公務員全員で、うち兵士の給料はすでに17日から米ドルで支払われていると話した。

 ジンバブエでは同国の政治・経済危機の影響で、かつては英1ポンド相当の価値があった1ジンバブエドルが紙切れ同然となり、パン1斤の値段が数兆ジンバブエドルにまで高騰。中央銀行は今月2日、1兆ジンバブエ・ドルを新1ジンバブエ・ドルとする12桁のデノミネーション(通貨切り下げ)を実施した。(c)AFP