【1月31日 AFP】麻生太郎(Taro Aso)首相は31日、スイス・ダボス(Davos)で開かれている世界経済フォーラム(World Economic Forum)年次総会(ダボス会議)で講演し、アジア諸国の成長強化に向けインフラ整備計画などで1兆5000億円を支援すると表明した。

 麻生首相は、メコン(Mekong)地域およびインドのデリー(Delhi)とムンバイ(Mumbai)を結ぶ産業回廊計画への日本の関与を強調し、政府開発援助(ODA)予算は20%増の総額1兆5000億円になると述べた。

 また、首相は新たな温室効果ガス排出量の削減計画を発表し、温室効果ガス排出削減の中期目標については、科学的な分析に基づいて検討中であり、6月までに発表すると表明した。

 国際通貨基金(International Monetary FundIMF)への1000億ドル(約9兆円)の融資についても再度確約した。

 さらに麻生首相は、国内の需要拡大に向けた総額75兆円規模の景気刺激策を取り上げ、各国に同様の景気対策の実施を求めた。世界的な金融危機の克服に向け、国際協力の強化を呼びかけた。

 また首相は、インド洋での海上自衛隊による補給活動に加え、ソマリア沖の海賊対策に自衛艦を派遣することを明言した。(c)AFP