【3月28日 AFP】イタリア警察当局は、ブルガリア人の少女(19)を「恐怖のサーカス」の芸の一部として、ピラニアが入れられた凍えるような冷たい水の水槽の中で泳がせたとして、サーカスのオーナーら男3人を逮捕した。地元紙スタンパ(Stampa)が26日、報じた。

 同紙によると、3人の容疑者は少女の家族全員を事実上の奴隷としていたとみられる。少女の妹(16)は、たるの中に座らされ、そこにヘビや虫、タランチュラが投げ込まれたという。

 少女の父親は、サーカスの設営や動物の世話を担当し、母親は食事を作り、キャンプの掃除をしていた。今年初めからサーカスで働いていたこの一家は、不法移民だった。

 事件は、サーカスの観客の1人が、南西部カンパニア(Campania)州サレルノ(Salerno)県南部のエーボリ(Eboli)の警察に告発したことで発覚した。

ANSA通信によると、オーナーらは少女らに1日15~20時間働かせ、週給100ユーロ(約1万6000円)を支払っていた。また、この一家は、捨てられたトラック2台の中で生活していたという。(c)AFP