【10月1日 AFP】チェスの元世界王者、ガルリ・カスパロフ(Garry Kasparov)氏(44)が9月30日、改革派野党「もうひとつのロシア(The Other Russia)」の党内予備選で、大統領候補者として指名された。

 ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が任期満了を迎えるにあたり行われる2008年3月2日の大統領選候補者を選ぶ党大会で、カスパロフ氏は494票中379票を獲得。ミハイル・カシヤノフ(Mikhail Kasyanov)元首相やViktor Gerashchenko元中央銀行総裁など5人をおさえ、大統領候補に指名された。

 カスパロフ氏は、「『もうひとつのロシア』が勝利するためにはなんでもやるつもりだ。だが、勝つためには団結が必要だ」と述べ、「民主的で公正なロシア」のため連立政権の結束を呼び掛けた。

 一方、最近の世論調査では、「もうひとつのロシア」に投票すると答えた国民は全体の3%にしか満たなかった。

 「もうひとつのロシア」はプーチン大統領の政治体制に対抗する組織からなる連合体。2005年にチェス界から引退したカスパロフ氏によって創設された。(c)AFP