【6月23日 AFP】米政府が外国人テロ容疑者とされる人物を収容しているキューバのグアンタナモ(Guantanamo)海軍基地の施設を閉鎖する方向で検討に入っているが、現在も残る375人の受け入れ先確保の手続きが最大の障害になると見られている。

 米政府報道官は22日、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領自身、施設の閉鎖を希望していることを認めたが、まだ決定は下されていないと強調した。収容所の閉鎖を検討していることを米報道機関が事前にリークしたため、予定されていた会合はキャンセルされた。

 同収容所は2001年に米国で発生した9.11同時多発テロの数か月後に、米政府の「テロとの戦い」の一環として、アフガニスタンなどで捕らえられた敵性戦闘員の取り調べを目的に設置された。それ以来のべ800人以上が収容され、現在も375人が残っているが、中には裁判の手続きも取られないまま5年間拘束されている収容者もいるという。(c)AFP/Fanny Carrier