独立戦争と「テロとの戦い」を重ねるブッシュ大統領 - 米国
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【マウントバーノン/米国 20日 AFP】イラク戦争の長期化に伴い、対テロ戦争への支出をめぐり政府と議会の対立が続く中、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領は19日、祝日である「大統領の日」の演説の中で、独立戦争と「テロとの戦い」を比較し、建国の父ジョージ・ワシントン(George Washington)初代大統領の決断をたたえる発言をした。
演説は、博物館と歴史センターとなっているバージニア(Virginia)州マウントバーノン(Mount Vernon)の旧ワシントン邸で行われた。18世紀、英国からの植民地独立戦争下で、悪化する戦況に置かれたワシントンの判断と、現在の「テロとの戦い」をブッシュ大統領は比較し、将軍として戦争続行の決断を下したワシントンについて「独立戦争とは結局、意志に対する試練だったことを、ワシントン将軍は理解していた。そして彼の意志は揺るがなかった」と述べた。
「今日、我々は我々の自由、我々の国民、我々の生き方を守る新たな戦争を戦っている。そして、世界中に自由の大義を推進しようと取り組む中で、独立戦争で手に入れた自由とは米国のためだけの自由ではないという建国の父の信念を思い出す」。
昨年11月の中間選挙以降、上下両院で議会多数派を占めた民主党を中心に、ブッシュ大統領の新イラク戦略に対する批判が高まり続けている中での演説。米軍は同日、さらに9人のイラク駐留兵士の死亡を発表し、2003年3月のイラク進行以降の米軍死者数は3100人となった。
■米軍増派には逆風
米下院は16日の本会議で民主党を中心に、ブッシュ政権が決定した米軍増派に反対する超党派提出の決議案を可決した。しかし上院では、採決動議に必要な賛成票数を得られず、民主党は決議案採決を断念した。増派反対決議案は上院で可決されていたとしても拘束力を持たないが、大統領の計画を拒絶する象徴的な採決だった。民主党は政府に軍事政策を変更させるためのさらなる措置を検討している。
世論調査では米国民の半数以上が増派反対採決を支持しており、また5人に3人が2008年末までの米軍撤退を求める提議を支持している。
しかしブッシュ政権は、増派反対採決の山場が去った今、駐留米軍経費に対して議会は広い支持を与えるべきだと姿勢を崩さない。
大統領の新イラク戦略に疑念を持つ議員らに対しブッシュ氏は、戦略実施に時間を与えるよう要請し、独立戦争も「不確定要素だらけ」だったことを強調した。「結果論から言えば、ジョージ・ワシントンの成功を当然と考え、当時の展開は運命だったと考えることは簡単だ。しかし、真実はそれとはまったく違う。アメリカの自由への道のりは長く、困難なものだったのだ。そして、結果がどうなるかは本来、不確かだったのだ」。
「ジョージ・ワシントンの人生をたたえるためには、彼が克服した多くの困難についても思い返す必要がある。そして事実は、彼の強固なリーダーシップが存在しなければ、アメリカの歴史はまったく違うものになっていただろうということだ」。
写真はジョージ・ワシントン生誕から275年目にあたる「大統領の日」の19日、マウントバーモンでワシントンに扮する俳優ディーン・マリッサ(Dean Malissa)氏(左)と握手をするブッシュ大統領。(c)AFP/Jim WATSON
演説は、博物館と歴史センターとなっているバージニア(Virginia)州マウントバーノン(Mount Vernon)の旧ワシントン邸で行われた。18世紀、英国からの植民地独立戦争下で、悪化する戦況に置かれたワシントンの判断と、現在の「テロとの戦い」をブッシュ大統領は比較し、将軍として戦争続行の決断を下したワシントンについて「独立戦争とは結局、意志に対する試練だったことを、ワシントン将軍は理解していた。そして彼の意志は揺るがなかった」と述べた。
「今日、我々は我々の自由、我々の国民、我々の生き方を守る新たな戦争を戦っている。そして、世界中に自由の大義を推進しようと取り組む中で、独立戦争で手に入れた自由とは米国のためだけの自由ではないという建国の父の信念を思い出す」。
昨年11月の中間選挙以降、上下両院で議会多数派を占めた民主党を中心に、ブッシュ大統領の新イラク戦略に対する批判が高まり続けている中での演説。米軍は同日、さらに9人のイラク駐留兵士の死亡を発表し、2003年3月のイラク進行以降の米軍死者数は3100人となった。
■米軍増派には逆風
米下院は16日の本会議で民主党を中心に、ブッシュ政権が決定した米軍増派に反対する超党派提出の決議案を可決した。しかし上院では、採決動議に必要な賛成票数を得られず、民主党は決議案採決を断念した。増派反対決議案は上院で可決されていたとしても拘束力を持たないが、大統領の計画を拒絶する象徴的な採決だった。民主党は政府に軍事政策を変更させるためのさらなる措置を検討している。
世論調査では米国民の半数以上が増派反対採決を支持しており、また5人に3人が2008年末までの米軍撤退を求める提議を支持している。
しかしブッシュ政権は、増派反対採決の山場が去った今、駐留米軍経費に対して議会は広い支持を与えるべきだと姿勢を崩さない。
大統領の新イラク戦略に疑念を持つ議員らに対しブッシュ氏は、戦略実施に時間を与えるよう要請し、独立戦争も「不確定要素だらけ」だったことを強調した。「結果論から言えば、ジョージ・ワシントンの成功を当然と考え、当時の展開は運命だったと考えることは簡単だ。しかし、真実はそれとはまったく違う。アメリカの自由への道のりは長く、困難なものだったのだ。そして、結果がどうなるかは本来、不確かだったのだ」。
「ジョージ・ワシントンの人生をたたえるためには、彼が克服した多くの困難についても思い返す必要がある。そして事実は、彼の強固なリーダーシップが存在しなければ、アメリカの歴史はまったく違うものになっていただろうということだ」。
写真はジョージ・ワシントン生誕から275年目にあたる「大統領の日」の19日、マウントバーモンでワシントンに扮する俳優ディーン・マリッサ(Dean Malissa)氏(左)と握手をするブッシュ大統領。(c)AFP/Jim WATSON