【アディスアベバ/エチオピア 29日 AFP】アフリカ連合(African Union、AU)サミットが29、30両日にアディスアベバ(Addis Ababa)で開催される。サミットでは、スーダンのダルフール(Darfur)問題が主要議題となる予定で、この問題を最優先課題とする潘基文(パン・キムン、Ban Ki-Moon)国連(UN)事務総長も参加することになっている。

 サミットでは、ソマリアへのAU平和維持軍の派遣、地球温暖化、2010年にアフリカで初めて開催されるサッカーワールドカップも協議されるもよう。

■ 次期議長国の決定で混乱
 
 ダルフール問題にからみ、AUの次の議長国をめぐってサミット前から混乱が続いている。前回のサミットでスーダンが次の議長国に内定したものの、チャドがこれに猛反発しており、ガーナ、ルワンダ、タンザニアが議長国候補として急浮上する事態となっている。国連は、現在の議長国であるコンゴ共和国の任期を1年延期することを提案している。

 また、人権団体が、2003年以来20万人の犠牲者と250万人の難民を出したとされるダルフール問題をスーダン政府が放置していると非難し、スーダンは議長国に就任する資格はないと訴えている。

■ 潘事務総長エチオピア情勢に懸念

 潘事務総長は、ダルフール問題をめぐり、スーダンのオマル・ハッサン・アハメド・バシル(Omar Hassan Ahamed al-Beshir)大統領と会談する予定。同大統領をかつて名指しで非難した潘事務総長は、エチオピアに向かう途上、「数百万人の国民が苦しんでいることを訴え、市民へのいかなる攻撃も停止するよう働きかけるつもりだ」と、意気込みを語った。

 潘事務総長はまた、スーダン政府が前年11月に合意した「ダルフール地方への国連・AU合同軍の派遣」を同政府が完全に履行する意志があるのか再確認したい構え。現在のAU軍に変わる国連・AU合同軍の派遣をめぐっては、スーダン政府と国連間で早くも解釈の違いが生じている。
 
■ ソマリア情勢の解決も議題に

 今回のサミットでは、ソマリアへのAU平和維持軍の派遣も話し合われる予定で、28日夜には早速、ソマリア暫定政府のアブドラヒ・ユスフ(Abdullahi Yusuf Ahmed)大統領とエチオピアのメレス・ゼナウィ(Meles Zenawi)首相が非公式の会談を行っている。

 AUは、1月末までに7600人規模の平和維持軍をソマリアに派遣する予定であったが、兵員提供を申し出たのはマラウイ、ウガンダおよびナイジェリアにとどまり、実現不可能な状況だ。AU加盟国は、「ソマリアの安定化に必要な平和維持軍への早急かつ無条件の資金提供」を国際社会に呼びかけている。

■ アフリカと気象変動
 
 サミットでは、英国政府で気候変動に関する報告書をまとめた元世界銀行チーフエコノミスト、ニコラス・スターン(Nicholas Stern)氏も招き、地球温暖化がアフリカに及ぼす影響についての講演が行われる予定。

 また、国際サッカー連盟(FIFA)のジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長もアディスアベバを訪れ、次回ワールドカップの開催国である南アフリカのターボ・ムベキ(Thabo Mbeki)大統領と会談する予定である。

 写真は28日、コンゴ民主共和国(旧ザイール)を訪問し、キサンガニ(Kisangani)のUN平和維持軍本部で行われた亡くなった兵士への追悼式に出席する潘事務総長。(c)AFP/DON EMMERT