【セブ/フィリピン 14日 AFP】中国と東南アジア諸国連合(ASEAN )に加盟する10か国は14日、主要なサービスについて市場を相互に解放し、自由化する画期的な経済協力の協定に調印した。

 ASEAN年次首脳会談2日目に、中国の温家宝(Wen Jiabao)首相が各国首脳と会談をし、調印が行われた。

■サービス自由化で強まる中国の影響力

 今年末に発効する協定は観光、通信、エネルギー、コンピュータ産業などを自由化するもので、中国は経済的・貿易上の影響力を強めるものと見られる。温首相はこの協定を、「経済と貿易の協力によって結実した大きな成果」と評価している。

 温首相はまた、ASEAN加盟国について、「我々は友好的な近隣国であり、重要な戦略的パートナー」と評し、「中国の発展はASEAN抜きには成し遂げられない。ASEANも中国を必要としている」とASEANの重要性を述べている。

 協定が発効すると中国の銀行、情報テクノロジー、不動産、医療、工業技術、教育、運輸、および建築などを含む数十億ドル規模のサービス部門に門戸が開かれることになる。

■各分野でそれぞれが「強み発揮」を提言

 中国社会科学院(Chinese Academy of Social Sciences、CASS)の経済学者、Lu Jianren氏は、最近北京で行った講演でサービス全般について、「中国とASEAN諸国が個別の産業で優越を分かち合う」と述べている。

 同氏は、「中国はコンピュータサービス部門での競争力が強く、金融、法務、見本市などはシンガポール。タイは観光産業が強み」と話す。

 ASEANと中国は2002年、包括的な経済協力についての枠組み合意に至ったが、二者間の自由貿易圏を形成する協定は2010年までの調印を目指すと見られている。

 両経済圏は合わせて2兆ドル(約240兆円)規模の生産活動と1兆2000億ドル(約144兆円)と予想される貿易規模を形成する。

 写真は協定調印後に握手する温首相とグロリア・アロヨ(Gloria Arroyo)大統領。(c)AFP/ROMEO GACAD