2025年4月28日、ソウル市江南区大峙洞の学習塾街(c)NEWSIS
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【10月29日 KOREA WAVE】韓国の国立大学医学部に2025年度に入学した新入生の60%が、大学修学能力試験(修能)を2回以上受験した「浪人生(N修生)」であることが分かった。安定した職業としての医師を志望する若者が、浪人をいとわず医学部を目指す傾向が鮮明になっている。

国会教育委員会所属でカン・ギョンスク議員室(祖国革新党)が、江原大学、慶北大学、慶尚国立大学、釜山大学、ソウル大学、全南大学、全北大学、済州大学、忠北大学、忠南大学の10の拠点国立大学から提出を受けた資料によれば、2025年度にこれらの大学の医学部に入学した1382人のうち、829人(60%)が浪人生だった。現役の高校3年生(高3)出身者は553人(40%)にとどまった。

現役生の割合が浪人生よりも高かったのは、ソウル大学(浪人生24.1%)、江原大学(同42.9%)の2校だけだった。残る8大学では、いずれも浪人生の割合が60〜70%に達しており、最も高かったのは全北大学で、新入生171人のうち77.8%(133人)が浪人生だった。次いで忠北大学75.4%(95人)、釜山大学74.8%(122人)と続く。

そのほか、済州大学66.7%、慶尚国立大学61.3%、忠南大学60.8%、全南大学57.0%、慶北大学51.6%と、いずれも浪人生の割合が過半数を超えている。

さらに、浪人生の中でも修能を3回以上受験した「三浪以上」の学生も多い。たとえば江原大学では、浪人生39人のうち51.3%(20人)が2年以上浪人しており、9浪の末に合格した受験生も1人いた。済州大学では浪人生49人中67.3%(33人)、慶尚国立大学では87人中59.8%(52人)、全北大学では133人中53.4%(71人)が三浪以上だった。

受験専門予備校関係者は「浪人生は前年度の実力がある程度あるため、現役生よりも学習開始時点や集中度が高くなる傾向がある。初めから医学部を目標に浪人する学生も多い。一般の就職よりも医学部進学の方が将来が安定するとの認識が強く、職業の安定性や経済的要因が大きく影響している」と分析する。

(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News