中国、SNSの「悪質投稿」一斉取り締まりへ 若者文化にも言及
このニュースをシェア

【9月22日 AFP】中国サイバースペース管理局(CAC)は22日、SNSを対象とした大規模な取り締まりを2か月間にわたって実施すると発表した。「対立を煽る悪意ある投稿」や「世の中への倦怠感など否定的な人生観」を含むコンテンツを規制するとしている。
中国政府はソーシャルメディア企業に対し、プラットフォーム上の投稿管理を求めており、低俗、ポルノ、反政府的、その他有害なコンテンツは厳しく規制されている。
今月、中国では人気SNSサービス3件に対し、コンテンツ管理の不備を理由に罰則が科せられた。CACは20日、微博(Weibo)と快手(Kuaishou)に対して懲戒・罰則措置を行うと発表。両サービスでは、セレブ関連ニュースや「望ましくない」コンテンツが強調されていたと指摘した。11日には、小紅書(Xiaohongshu、中国版インスタグラムのようなサービス)に対しても同様の措置が発表されている。
新たに発表された2か月間の取り締まりについて、開始日は明らかにされていないが、CACは「対立や暴力を煽る投稿、社会に有害・悪質な情報の拡散」が対象になると説明している。
取り締まりの対象には、経済、金融、社会福祉、公共政策に関する「噂」の拡散も含まれる。AFPによると、Weiboは以前から経済に関する悲観的な投稿について警告していたという。
また、CACは社会現象を意図的に悪意を持って解釈し、特定のネガティブな個別事例だけを一方的に大げさに取り上げたり、人生や社会に対する否定的・疲弊した見方を広めたりする行為にも言及している。これは、若者が過酷な労働文化を避けて楽に過ごすライフスタイルを表現した、いわゆる「寝そべり(lying flat)」や「腐らせ(letting it rot)」文化への言及と見られる。
CACは今回の取り締まりについて、「より文明的で理性的なオンライン環境を育むこと」を目的としていると説明している。(c)AFP