【9月21日 AFP】昏睡(こんすい)レイプを企てたとして起訴されているフランスのジョエル・ゲリオー上院議員(67)が20日、10月初めに辞任する意向を明らかにした。

2023年11月、サンドリーヌ・ジョソ下院議員の飲み物に合成麻薬エクスタシー(MDMA)を混入させ、性的暴行を企てたとされているゲリオー議員は、裁判に出廷する予定となっている。

起訴内容を否認しているゲリオー議員は、6年任期のうち2年で辞任することは以前から計画していたことで、刑事事件とは無関係だと主張している。

これを受けてジョソ議員は、「(ゲリオー議員が)個人的な決意によるもので、非常に深刻な法的問題とは関係ないと主張しているこの発表」に「嫌悪感」を覚えたと述べ、「加害者が自分のスケジュール、語り方、退き方を選んでいる」と続けた。

「責任ある行動でも礼儀でもない。裁判を数か月後に控え、議員としての特権を十分に利用したうえでの戦略的撤退だ」

政党「地平線」は、ゲリオー議員がジョソ議員を昏睡レイプしたとして起訴されたのを受け、2023年11月にゲリオー議員を党員資格停止処分とした。

ゲリオー議員は、ジョソ議員に対する性的暴行の意図を否定。故意に薬物を投与したとの主張に対しては「ヒューマンエラー」だったと反論している。(c)AFP