「トランスジェンダー教化」容認で非難の的に、公立大学の学長が辞任 米
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【9月20日 AFP】公立大学で「トランスジェンダー教化」を容認していたとして非難されていた米テキサス州の主要大学の学長が19日、辞任した。
米国では保守派のドナルド・トランプ政権による高等教育への弾圧が進められている。
公立テキサスA&M大学のマーク・ウェルシュ学長の辞任は、児童文学の講義で「ジェンダーイデオロギー」を教えているとして、学生が教授に詰め寄る内部告発動画が拡散されたのを受けたもの。
隠しカメラで撮影された動画では、学生が女性教授に「大統領の言う通り、性別は二つしかないので、これを教えることが合法なのか、私にはよく分かりません」「大統領令にも、私の宗教的信条にも反する内容を広めたくありません」と訴えている。
これに対し教授は、自身が教えている内容は違法ではなく、「この講義に不快感を覚えるなら、あなたには退出する権利があります」と答えた。
トランプ氏は就任初日、連邦政府が認める性別は男性と女性の二つのみだとする大統領令に署名した。
この動画は、テキサス州のブライアン・ハリソン議員がオンラインに投稿したことで拡散した。ハリソン氏はこれを「トランスジェンダー教化」と呼び、グレッグ・アボット知事に対し、ウェルシュ氏と教授の双方を解雇するよう求めた。
ハリソン氏はまた、問題の学生がウェルシュ氏に詰め寄り、教授の解雇を求める音声録音も公開した。
ウェルシュ氏は「無理だ」と答えたが、後に教授を解雇した。
ウェルシュ氏は元空軍大将。2023年にテキサスA&M大学の学長に就任した。(c)AFP