韓国・新規開業クリニックの8割超が皮膚科に集中…小児科は1割未満、「必須医療」空白の懸念
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【09月09日 KOREA WAVE】韓国で2025年に新たに開業したクリニックのうち、8割以上が皮膚科に集中していることが明らかになった。必須医療の空白を懸念する声が国会でも高まっている。
国会保健福祉委員会所属のチョン・ジンスク議員(共に民主党)が国民健康保険公団の資料を分析したところ、2025年7月末時点で新規開業クリニックは176件。そのうち146件(83%)が皮膚科を診療科目に掲げていた。
新規開業数の推移を見ると、2022年は193件、2023年は178件、2024年は285件と増加傾向を示した。2024年は政府の医学部定員拡大政策に反発した研修医の退職・離脱により、一般医としての開業が急増したとみられる。2025年後半にかけて一部の研修医が復帰し、全体数は医政対立前の7割超に回復したものの、開業医として残ったケースもあるという。
一般医は健康保険法に基づき開業時に複数の診療科目を届け出ることができる。2025年の新規開業176件では合計421科目が申告され、1施設あたり平均2.4科目だった。科目別では皮膚科に次いで、美容需要の高い形成外科(49件)、家庭医学科(42件)、内科(33件)、整形外科(30件)が多かった。対照的に、小児科(19件)、外科(13件)、産婦人科(12件)といった必須医療分野は全体の1割前後にとどまった。
地域別ではソウルが72件と全体の4割以上を占め、次いで京畿道(39件)、釜山(12件)、仁川(12件)が続いた。地方は慶尚南道(6件)、全羅南道(5件)、忠清北道(3件)など少数にとどまった。特にソウル市江南区は28件と全国最多で、隣接する瑞草区(10件)を合わせると新規開業全体の2割超を占めた。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News