【8月12日 AFP】英イングランドでは、2025年前半の水不足が「全国的に重大」と位置づけられるほど深刻で、1976年以来で最も顕著なものとなっていると、環境庁が12日に発表した。

環境庁によると、イングランドの14運営地域のうち5地域が干ばつ状態にあり、さらに6地域が長期的な乾燥に見舞われ、貯水量の減少や作物の収量低下に直面している。

こうした状況を受け、政府、農業団体、水道会社などで構成する「全国干ばつグループ」が会合を開き、今夏4度目の熱波に備える中、干ばつへの対応について協議した。

全国農業連合のレイチェル・ハロス副会長は、農家が「非常に乾燥した状況」に直面し続ける中、「今後数か月への懸念が高まっている」と述べた。また「一部の農場では収穫量の大幅減が報告されており、これは農場経営にとって壊滅的で、英国全体の収穫にも影響を及ぼしかねない」としている。

イングランド全土で貯水池の水位は67.7%と、8月初旬の平均値(80.5%)を下回っている。

気象庁によると、イングランドは2025年、過去100年以上で最も乾燥した春を経験した。(c)AFP