【8月2日 AFP】スミソニアン協会によって運営される米首都ワシントンの国立アメリカ歴史博物館は先月、ホワイトハウスからの圧力を受け、ドナルド・トランプ大統領の2度の弾劾訴追に関する記述を撤去した。米紙ワシントン・ポストが報じた。

トランプ氏は、2度弾劾訴追された唯一の米大統領。1度目は2019年に権力乱用と議会妨害で、2度目は2021年に反乱の扇動で弾劾訴追されたが、いずれも上院の弾劾裁判で有罪評決に至らず、無罪となった。

ワシントン・ポストによると、トランプ氏の弾劾訴追に関する記述は、2021年に同博物館で開催された米大統領職に関する展覧会で付記された。

ワシントン・ポストは撤去について、「ホワイトハウスから館長の解任圧力を受けて、国立アメリカ歴史博物館が同意したコンテンツの見直しの一環として行われた」と報じた。

トランプ氏は1月に2期目を開始して以降、主要な文化機関の管理に動き、芸術・人文科学への資金支出や国立公園局の予算を削減している。

トランプ氏は3月、「スミソニアン協会を、インスピレーションと米国の偉大さの象徴としての本来の地位に回復させる」とともに「不適切なイデオロギーを排除する」という大統領令に署名した。

大統領令は、スミソニアン協会を「分断を招く人種中心主義的なイデオロギーの影響下にある」として、米国の価値観を「本質的に有害で抑圧的なもの」と描写する言説を助長していると非難した。

スミソニアン協会の理事の一人であるJ・D・バンス副大統領に対し、議会と連携し、「米国の価値観を損ない、米国民を人種によって分断し、連邦法に反するイデオロギーを推進する展示やプログラムへの資金支出を禁止するよう指示した。

トランプ氏はまた、首都ワシントンの文化施設ケネディ・センターを「ウォーク(目覚めている、の意。社会問題や人種差別、性差別などへの意識が高いことを示す)」過ぎると非難して理事たちを解任し、自ら理事長に就任した。(c)AFP