【5月30日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン大統領は30日、ロシアがウクライナとの停戦に向けた交渉を引き延ばしていることへの対応をめぐり、米国は信頼に値するかを試されていると述べた。

ロシアは即時停戦の呼び掛けを拒否し、紛争終結に向けた外交努力が勢いを増す中でも、ウクライナに激しい攻撃を続けている。

ドナルド・トランプ米大統領は25日夜、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を「狂っている」と呼び、異例の批判をした。だが、トランプ氏はロシアに新たな制裁を科すと繰り返し脅しているが、まだ具体的な行動には出ていない。

マクロン氏は訪問先のシンガポールで、ロシアが「和平の準備ができていない」と表明した場合、米国は対ロシア制裁を発動するという「コミットメント」を確認しなければならないと述べ、米国は信頼に値するかを試されていると主張。

「48時間前にトランプ大統領と話したが、彼には焦りが見えた。目下の問題は、われわれがどうするかだ。欧州は準備ができている」と続けた。

マクロン氏は今週、プーチン氏のウクライナ和平の用意があるとの主張がうそだったことに、今ではトランプ氏も気が付いているとの認識を示し、トランプ氏が怒りを行動に移すことを期待していると述べた。

マクロン氏は、2022年にロシアがウクライナに侵攻したことで始まった紛争を終結させるため、「今までよりもはるかに大規模な制裁」でロシアを脅すべき時が来たとも述べた。

同氏は5月10日、他の欧州諸国の首脳と共にウクライナの首都キーウを訪問し、米国と合意済みの停戦受け入れという最後通告をロシアに突きつけた。(c)AFP