【5月21日 AFP】ジャネット・イエレン(Janet Yellen)米財務長官は21日にドイツを訪問し、ウクライナ支援に向け米国をはじめとする主要7か国(G7)がロシア凍結資産の活用方法を見いだすことが喫緊の課題となるとの認識を表明する見込みだ。

 独フランクフルトで行う予定の演説の草稿が20日、公表された。イエレン氏はドイツの後はイタリアに向かい、G7財務相・中央銀行総裁会議に出席する。

 草稿によるとイエレン氏は、ロシア凍結資産の活用について「今週のG7会議で主要議題になる」との見方を示す。

 20日付の英紙フィナンシャル・タイムズは、ロシア凍結資産を活用してウクライナ支援に充てるため500億ドル(約7兆8200億円)を調達することを目指す米国案に他のG7諸国は関心を示していると報じた。総額約3500億ドル(約54兆7600億円)の凍結資産が生む将来の利子収入を担保とし、G7がウクライナに資金を融資する案が浮上しているという。

 今年のG7議長国イタリアの財務省筋もAFPに対し、G7会議では米国案がたたき台になるだろうと認めた。ただし、米国案で合意するには欧州連合(EU)の支持と法的な裏付けが必要であり、決定は6月のG7首脳会議(サミット)でなされるべきだと述べた。(c)AFP