【5月13日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は12日、ウクライナ侵攻開始から2年余りとなる中、人事改革に乗り出し、セルゲイ・ショイグ(Sergei Shoigu)国防相を退任させる大統領令を出した。

 連邦会議(上院)が発表した閣僚候補リストによると、ショイグ氏の後任として、経済通のアンドレイ・ベロウソフ(Andrey Belousov)前第1副首相が充てられる。ベロウソフ氏は軍歴はないが、10年以上前からプーチン氏の経済顧問を務めている。

 国営メディアによれば、大統領府のドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は記者会見で、「国防省はイノベーション、あらゆる先進的思考の導入、経済競争力強化に向けた条件整備に前向きでなければならない」「イノベーションを積極的に採り入れる者が戦場を制する」と説明した。

 プーチン氏は大統領令で、長年の盟友でロシア安全保障会議のニコライ・パトルシェフ(Nikolai Patrushev)書記の後任にショイグ氏を指名した。

 ショイグ氏は2012年に国防相に就任。ソ連崩壊後のロシアで誰よりも長い政治キャリアを積み、政権の中ではプーチン氏より早く頭角を現した。

 2022年2月にロシアがウクライナへの全面侵攻を開始する前は、プーチン氏の信頼が最も厚い側近の一人と見なされていた。

 大統領府によると、ワレリー・ゲラシモフ(Valery Gerasimov)参謀総長は留任する。

 ショイグ、ゲラシモフ両氏は、影響力を持つ軍事ブロガーの間で軍の失態をめぐって批判の的になっていた。(c)AFP