【4月28日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は26日、中国の競泳選手23人がドーピング検査で陽性となりながら2021年東京五輪への出場を認められた問題で、世界反ドーピング機関(WADA)の対応を支持した。

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 この問題では前週、中国の選手23人から禁止薬物トリメタジジン(Trimetazidine)の陽性反応が出たものの、WADAは食品汚染が原因だったとする中国側の説明を受け入れて処分を科さなかったことが報じられた。

 以来、WADAは批判に直面しており、米国反ドーピング機関(USADA)のトラビス・タイガート(Travis Tygart)最高経営責任者(CEO)は「隠蔽(いんぺい)の可能性」を指摘している。

 スイス・ローザンヌ(Lausanne)にあるIOC本部で、AFPの独占インタビューに応じたバッハ会長は、「WADAと彼らの規定、そしてWADAが規定に従っていることを全面的に信頼している」と述べた。さらにWADAが独立して運営されていることを強調し、今回の件はニュースで知ったと明かした。

 WADAはこの件の対応に関して第三者に評価を依頼しており、IOCも結果が出るのを待っているが、バッハ会長は「手順が守られているなら出られない理由はない」と話し、結果に問題がなければ当該の選手たちはパリ五輪にも出場できるとしている。(c)AFP/Adam PLOWRIGHT, Coralie FEBVRE