【2月21日 AFP】ロシア連邦保安局(FSB)は21日、ウクライナ側からの発射物により、国境付近にある施設が破壊されたと発表した。ウクライナはこれを否定し、緊張をあおるための「偽情報」だと非難した。

 FSBが公開した映像には、1室しかないとみられる小屋の陥没した屋根や壁、散乱したがれき、ロシア国旗が映っていた。

 この主張により、ロシア政府がウクライナ国境で軍備増強を正当化する口実を求めているのではないかという懸念が増大した。ロシア側の軍備について、米情報機関は侵攻部隊だとみている。

 ウクライナ東部の親ロシア派武装勢力に対する合同部隊のウクライナ報道官は、同地方の行政拠点となっているクラマトルスク(Kramatorsk)で記者団に対し、ロシア側は「毎日、あるいは1日に数回、さまざまな挑発を行いながら偽情報を捏造(ねつぞう)している」と指摘。「ロシア側による偽情報の捏造は阻止できないとしても、われわれが民間のインフラを銃撃することはないと常に強調している」と説明した。

 米国は、ロシアがウクライナ側からの攻撃というデマを流し、自国の侵略計画を正当化しようとしていると繰り返し警告している。(c)AFP