【3月8日 MODE PRESS】映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』の公開に先駆けて7日、都内・六本木で記者会見が開催され、来日中の主演女優メリル・ストリープ(Meryl Streep)とフィリダ・ロイド(Phyllida Lloyd)監督が登場した。

 同作は、メリルが“鉄の女”と呼ばれたマーガレット・サッチャー(Margaret Thatcher)元英首相を演じ、3度目のオスカーを受賞した話題作。メリルとロイド監督は、09年のヒット映画『マンマ・ミーア!』に続く2度目のタッグとなる。二人は、撮影を振り返り、役作りで苦労したことやこだわりのシーンなどについて語った。

■サッチャーの女性らしさとは

 アメリカ人であるメリルは、アウトサイダーが英国で愛されも憎まれもしたサッチャーを演じる難しさ、また存命する人物を演じる責任感などについてコメント。政治社会、男社会で闘ったサッチャーの魅力についても触れ「彼女は首相になっても女性らしさを失いませんでした。ハンドバッグを持ち、フリルのブラウスを着ていました。政治家として、その女さしらを捨てるという誘惑もあったと思います。涙や笑いといった“弱い女性らしさ”を捨てたことから鉄の女と呼ばれたのでしょう」と語った。

■普遍的な老齢もテーマ

 この作品は、サッチャーの功績を称える伝記映画ではなく、人目に触れることのなかった彼女の日常や年老いた姿も捉えたもの。ロイド監督は日本のファンに向け「マーガレット・サッチャーを知っているイギリス人だけでなく、世界中の人に向けて作った作品です。普遍的な老齢もテーマにした内容となっています。ご覧いただき、何か感じていただければ」とメッセージを送った。 

 会見の最後には、映画のヒットを祈願し、ふたり揃って「大ヒット!」という掛け声とともに鏡開きを行なった。メリルは樽に指を入れて酒の味見し、「good!」サインを見せるなど、お茶目な振る舞いで会場を盛り上げた。(c)MODE PRESS

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