【1月30日 AFP】フォーミュラワン（F1、F1世界選手権）に参戦するマクラーレン・メルセデス（McLaren-Mercedes）は29日、2010シーズンの新型車「MP4-25」を発表した。

　発表会で談笑し、結束をアピールしたドライバーのルイス・ハミルトン（Lewis Hamilton）とジェンソン・バトン（Jenson Button）だが、MP4-25の外観に強い印象を受けたものの、バレンシア（Valencia）で行われるテスト走行が始まるまではマシンにタイトルを獲得する力が本当にあるかどうかはわからないとコメントしている。

　2009年にブラウンGP（Brawn GP）で年間王者に輝き、マクラーレンに移籍したバトンは「とても素晴らしいとしか言いようがない。眺めているだけでは待ちきれないが、見た目はとてもいいね。このチームは常に細心の注意を払ってマシンをきっちりと仕上げる。すべての数値を見てシュミレーターにも入り、ポジティブな結果だったと思うが、本当の作業は月曜日（25日）にバレンシアで行われる最初のテスト走行で始まる」と話している。

　2010シーズンのマクラーレンは、バトンと2008年の王者ハミルトンがコンビを組むことになり、年間王者の二頭体制は1989年のアイルトン・セナ（Ayrton Senna）とアラン・プロスト（Alain Prost）以来となる。

　両ドライバーの関係は一触即発の状態になると予想されており、慎重に結束を装ってもハミルトンがマクラーレンでは先輩であることを主張せずにはいられないとささやかれている。

　「ルックスはまったく違うが、このマシンにぼくのアイデアも採用されていることをとても誇りに思う」と新マシンに満足した様子を見せたハミルトンは、序盤で苦しんだ2009シーズンのドライバーズポイントでバトンに大差をつけられており、「去年とは違った形になるよう願っている」と語った。

　これを受けて「ぼくもそう願っているよ！」と答えたバトンは、現王者のためカーナンバー1をつけることになるが、チームではハミルトンがファーストドライバーであることに疑いようはなく、ハミルトンの年俸はバトンの約2倍となる1200万ポンド（約17億円）と報じられている。

　これまでに年間王者が同じチームに所属したことはあるが、現王者と前年王者のコンビで新シーズンを迎えるのは史上初めてのことであり、ハミルトンは「間違いなくスペシャルなチーム」と語っている。(c)AFP