【12月13日 AFP】スペイン1部リーグ、FCバルセロナ(FC Barcelona)のジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督は、シーズン開幕でつまずいたことで経験不足の懸念が裏付けられたかのように見えたが、その後チームをゴールマシンに変ぼうさせ、バルセロナは国内でも欧州でも恐れられるチームとなった。

 レアル・マドリード(Real Madrid)のベルント・シュスター(Bernd Schuster)前監督は、13日に行われる伝統の一戦エル・クラシコ(el clasico)でバルセロナを倒すのは「不可能」とまで言い放ち、この発言は9日のシュスター前監督の解任の一因となった。

 バルセロナはグアルディオラ監督の下で初めてのリーグ戦となった8月の開幕戦で、新たに昇格したヌマンシア(CD Numancia)に0-1で敗れたが、その後の公式戦では20戦無敗を記録してリーグでは首位に立ち、欧州チャンピオンズリーグ2008-09(UEFA Champions League 2008-09)でも決勝トーナメント進出を決めている。

 9日に行われたチャンピオンズリーグのグループリーグC最終節でシャフタール・ドネツク(Shakhtar Donetsk)に2-3で敗れ、無敗記録がついえた後の会見で、グアルディオラ監督は「文句をつけることはできない。私は負けるのが好きじゃない。我々は努力し、負けないために十分に尽くし、良いプレーをした」と語っている。

 現役時代にバルセロナでキャプテンを務め、在籍した11シーズンで6度のリーグ優勝を果たしたグアルディオラ監督は、監督としてトップチームを指揮した経験はなかったが、同クラブの下部チームであるFCバルセロナB(FC Barcelona B)を率いていた当時、フランク・ライカールト(Frank Rijkaard)前監督の後任として指名された。

 就任直後にグアルディオラ監督は、規律面で問題のあったロナウジーニョ(Ronaldinho)、サミュエル・エトー(Samuel Eto’o)、デコ(Deco)のスター選手3人を構想外と発表し、その中で唯一チームに残ったエトーは、これまでのところ昨シーズン(07-08)紙面をにぎわせた暴言を慎み、ピッチにより有能な選手として登場している。

 バルセロナは昨シーズン、優勝したレアル・マドリードに勝ち点差18をつけられ過去5年で最低の3位でリーグ戦を終えており、グアルディオラ監督はこれまでのチームの成功は予想外だったと語っている。

 6日に行われ4-0で快勝したバレンシア(Valencia CF)とのリーグ第14節の後でグアルディオラ監督は「まず最初に驚いたのは私だ。我々は多くの得点を奪い、ほとんど失点していない。強固なチームだと感じているし、気力の充実した選手がいるが、まだ12月7日であって先は長い。苦しい時期も経験することになるだろうが、その時はファンに手助けしてほしい。我々は自分たちのためではなく、彼らのためにプレーしているのだからね」と語っている。(c)AFP/Sebastian Guine