【7月8日 AFP】中国北西部の幼稚園で、子ども200人以上に鉛中毒の症状が確認され、園長ら関係者が拘束された。国営メディアが8日、伝えた。

国営中国中央テレビ(CCTV)によると、甘粛省天水市にある幼稚園に通う子ども233人の血液から「異常な」レベルの鉛が検出された。このうち201人が病院で治療を受けている。

市当局は、複数の保護者から体調不良の報告を受け、先週、園長に対する調査を開始した。

国営系のニュースサイト「極目新聞」によると、子どもたちは腹痛や吐き気を訴え、一部の歯が黒くなるなどの症状も確認されたという。

調査の結果、朝食などで提供された「三色ナツメ蒸しケーキ」や「コーンロール」から、国の食品汚染物質基準の2000倍を超える鉛が検出された。

CCTVは、調理スタッフが小麦粉の混合材料に市販の黄色い着色料を加える様子が監視カメラに映っていたと伝えた。

園長と出資者のほか6人が拘束され、さらに別の2人が「裁判までの保釈中」とされる。

当局の調べでは、園長と出資者の2人は、インターネットで購入した塗料用の顔料を使って調理をするようスタッフに指示していたという。この顔料については、後の調査で鉛が含まれ「食用不可」と表示されていたことが分かった。

一方、この幼稚園と関連のある他園の児童については、鉛の異常は確認されていない。(c)AFP