【11月13日 AFP】大胆なデザインで知られるデザイナー、ジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)は、自身の色彩豊かな人生を描いた痛快なミュージカル舞台を公開する。

 ゴルチエの「ファッション・フリーク・ショー(Fashion Freak Show)」は2018年10月、仏パリにあるフォリー・ベルジェール(Folies Bergere)劇場でプレミア上映され、その後世界各国を回る予定だ。

「全部盛り込む——すべてです」と、歌手のマドンナ(Madonna)やグレイス・ジョーンズ(Grace Jones)からカイリー・ミノーグ(Kylie Minogue)やビヨンセ(Beyonce)などといったポップアイコンのためにデザインしてきたゴルチエは話す。

 ゴルチエが8日、AFPに語ったところによると、歌と踊りで構成される本舞台は、「キャバレーレビューとファッションスペクタクル」のミックス。デザイナーが人生を共にしてきた「クレイジーで才能ある、破天荒」なキャストで届けられる。

 コルセットドレスとキルト好きとしてしられるゴルチエは、「美はそこら中にある」と話す。「私はずっとフリークや変わった人、が好きでした」

 同デザイナーのオートクチュールコレクションは、パリのキャットウォークでも最もセクシでカラフルなショーとしての伝統がある。ゴルチエは6歳の時、パリ郊外で自身のテディベアのために服のデザインを始めた。その後ピエール・カルダン(Pierre Cardin)の下で働き、1980年代にファッションにおいて成功した若い前衛的なデザイナーとなった。

 彼は陽気な人柄でメディアの人気ものとなり、英国の熱狂的レイトナイト番組「ユーロトラッシュ(Eurotrash)」の司会者を長年務めた。番組にはトイレットペーパーで作られたゴルチエの「特別な友達」、ピピとポポと共に際どいスケッチを見せる、「Naked Germans of the Week」と呼ばれるレギュラーコーナーなどがあった。

 テレビでピエール・カルダンの羽根と派手さを見た「9歳の時からずっと、自分でキャバレーショーをやることを夢見ていた」とゴルチエは明かした。

 また本舞台は、マドンナやスペイン人映画監督ペドロ・アルモドバル(Pedro Almodovar)、リュック・ベッソン(Luc Besson)監督、イリー・ミノーグ、フランス人振付師のアンジェラン・プレルジョカージュ(Angelin Preljocaj)など、これまでインスピレーションを受けたアーティストに敬意を表しているとゴルチエは語った。(c)AFP/ Jean-François GUYOT