■韓国社会がよりオープンになる未来へ

 韓国の学校教育ではつい最近まで、1つの人種と言語を何世紀も維持してきた「単一民族」であることを誇りに思うよう指導してきた。強い隣国、中国や日本による侵略が繰り返されたことが、被害者意識と激しい民族感覚を強めたと多くのアナリストは指摘する。それに加え、韓国の極端な競争文化には「金と権力を崇拝し、それを持たない者を軽蔑する傾向がある」とソウルの国民大学校(Kookmin University)の社会学教授、チェ・ハンソプ(Choi Hang-Sub)は述べている。

「このルールは外国人にも適用される」とチェ教授はAFPの取材に答えた。「先進国からやって来た白人は心から歓迎されるが、途上国出身と見なされた人々は容赦なく見下される」。韓国南部では、テレビやその他の公共の場に登場する外国人や多民族のルーツを持つ人々が増えてきている。だが、そのほとんどは白色人種であり、その外見は多くの韓国人から「美しい」と好印象を持たれている。

 しかし、SNSではハンに好意的な意見もある。そのうちの一人は「彼には良いオーラがある」と言う。「私たちの社会が、彼のような人々をもっと受け入れるようになっていってほしい」。(c)AFP/Jung Ha-Won