■孤軍奮闘

 メインストリームへの道を閉ざされたビビアンさんは、プラスサイズの女性向けの季刊誌を立ち上げ、自らモデルも務める。ファッションやスタイリングのこつを教えるだけでなく、中傷を受けた場合の対処法についてもアドバイスしている。

「いわゆる『太った女の子たち』から聞く、胸の痛む話が絶えない。家族や上司、友人、町中やインターネット上で出会った見知らぬ人たちから常に中傷を受け、からかわれている」と、ビビアンさんは語る。「実際にはそこまで太っていない人も中にはいる。でもこの国では『スリム』の基準があまりに厳しすぎて、それを満たすのはKポップ界の女性と同じくらい痩せている人だけ」と、ビビアンさんは言う。

 ビビアンさんのファンで顧客でもある31歳の女性は、体形のせいで実の母親から同じバスに乗ることを拒否されたこともあるという。「サイズに関係なく、私だって自分のことをかわいいと感じたいし、愛したい一人の人間であり女性」だと語るこの女性は、ビビアンさんについて「この国で初めて声を上げてくれた人」だと話す。「私のような女性のために、大きく、勇敢な一歩を踏み出してくれた」(c)AFP/Jung Ha-Won