【8月9日 MODE PRESS】デザイナー、森川マサノリ(Masanori Morikawa)が手がける「クリスチャン・ダダ(CHRISTIAN DADA)」が東京・南青山に直営店を移転オープンした。

「クリスチャン・ダダ」は2013年に原宿で直営店をオープンしてから約3年を経て、青山へ移転することとなった。「アンダーカバー(UNDERCOVER)」や「アクネ ストゥディオズ(Acne Studios)」などの路面店が立ち並ぶ通りは森川が「いつか自分のお店が持てるように」と思い続けてきた場所だ。

 新店舗は、ブランドのコンセプト「ダダイズム」を反映したデザイン。割れたガラスや鏡には「不完全性」や「非日常」の美学が表現されており、「元から壊れているショップが青山にあれば面白いんじゃないか?」という発想のもと、森川自身が特殊ガラスをハンマーでたたき割ったという。

デザイナーの森川マサノリ(2016年8月5日撮影)。MODE PRESS/Yoko Akiyoshi

 店内には先日ローンチしたばかりの2016-17A/Wコレクション「LOVE ON THE LEFT EYE」をディスプレイ。「アラーキー」こと写真家・現代美術家の荒木経惟(Nobuyoshi Araki)の「左眼の恋」シリーズとのコラボレーションである同コレクションは、パリ・コレでも好評を博した意欲作。「荒木さんの知名度もあり、発表したら取引先がいきなり十何件も増えた」と森川はその手ごたえを語る。「アートやカルチャーなどは自分がずっと好きで追いかけていたもの。とくに荒木さんはずっとファンだったのでコラボレーションが実現して嬉しい」

2016-17A/Wコレクション「LOVE ON THE LEFT EYE」より。(c)CHRISTIAN DADA

 青山店のレセプションパーティーでは、荒木経惟の大ファンでもあるという緊縛師の一鬼のこ(Kinoko Hajime)が赤いロープを使った店内ディスプレイを担当。またモデルの街子(Machiko)を藁縄で吊りあげるなど、官能的な緊縛パフォーマンスで会場を沸かせた。

「荒木さんの作品で海外において一番有名なのは緊縛の写真なので、緊縛師の方と何かやりたいなと思って一鬼のこさんに声をかけさせてもらった。今回は和のリアル緊縛です」と森川はそのオファーの理由を語る。

緊縛師、一鬼のこによるパフォーマンス(2016年8月5日撮影)。MODE PRESS/Yoko Akiyoshi

 また青山店では移転オープンを記念したスペシャルアイテムも販売を開始。「DADA」のロゴ入りスウェットシャツやエコバッグはここだけの限定アイテムだ。

 さらに海外第一号店としてシンガポールのオーチャードロードにも単独ショップを出店。枯山水から着想を得たという同店は、約3か月のプレオープンを経て8月10日にグランドオープンする。シンガポールの企業「ディーリーグ(D'League)」の傘下となることで今までとは違った展開が実現した。「いろんな作り方、見せ方ができて、客層も変わるのではないかと思う」。東京から本格的な世界展開を見せるクリスチャン・ダダ。今後の挑戦にもぜひ注目したい。

オープン記念限定アイテム MA-1 46,000円、ポーチ 5,000円(ともに税抜)(C)CHRISTIAN DADA

■店舗情報
店名:CHRISTIAN DADA TOKYO
住所:東京都港区南青山5-3-25
電話番号:03-6451-1056
営業時間:11:00~20:00
定休日:年末年始

■Boutique CHRISTIAN DADA
住所:268 Orchard Road #01-02, Singapore 238856
電話:+65 6585 1313
営業時間:11:00~21:00 Daily

■関連情報
・クリスチャン・ダダ公式サイト: http://www.christiandada.jp
(c)MODE PRESS