【4月26日 MODE PRESS WATCH】(記事更新、写真追加)パリ、カルティエ現代美術財団 (Cartier)で3月23・24日、レディー・ガガ(Lady Gaga)専属シューズアーティストとしても知られる日本人現代美術家、舘鼻則孝(Noritaka Tatehana)氏による文楽公演が行われた。

 舘鼻氏は、遊女に関する文化研究と共に、そこから着想を得たアート作品を数多く制作。遊女の履く下駄をモチーフにした「ヒールレスシューズ」 は、レディー・ガガが身につけたことで世界的に彼の名を知らしめることとなった。作品は、ニューヨークのメトロポリタン美術館 (Metropolitan Museum of Art)やロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館(Victoria and Albert MuseumV&A)など、著名美術館に永久収蔵されている。

 今回舘鼻氏が手がけたのは、300年以上の歴史を誇り、ユネスコ無形文化遺産にも登録された日本伝統の人形劇「文楽」。

 物語は遊女が織り成す短編三幕から構成され、文楽人形遣いの名手である三世 桐竹勘十郎(Kanjuro Kiritake Ⅲ)を座頭に、本公演のためだけに結成された特別な一座が上演した。舘鼻氏は監督とともに舞台美術や衣装も担当しており、日本の伝統工芸士と共に緻密に作りこんだ舞台や友禅染による華やかな衣装、かんざしなど小道具に至るまでこだわりを見せた。

 現代アートが日本伝統芸能に新たな魅力を添えて蘇る、注目の舞台作品となったと言える。

■関連情報
・カルティエ現代美術財団 公式HP:http://fondation.cartier.com/
・舘鼻則孝 公式HP:http://www.noritakatatehana.com/
(c)MODE PRESS