■ジゼル・ブンチェン出身の地、サンパウロ

 ブラジルの商業中心都市サンパウロでクチュールに関心が集まり始めたのは、1950年代にさかのぼる。衣料業と製造業が非常に盛んで、80年代以降同地オリジナルのデザインもプロデュースされるようになった。

 中でも展覧会でブラジルの代表的ブランドに位置付けられたのは、「アレキサンドレ・ヘルコビッチ(Alexandre Herchcovitch)」。2007年に発表されたジャンプスーツは、民族衣装風のビーズワークとブラジルらしいカラーを融合させ「コンテンポラリーなシルエット」を実現したと評されている。

 中南米最大のファッションショーであるサンパウロ・ファッションウィークは、世界で最も高額の報酬を得ているとされるモデルのジゼル・ブンチェン(Gisele Bundchen)がデビューを果たし、また4月にキャットウォークから引退するショーを行った場所でもある。

 また、ストリートスタイルが元気なソウルや、中国の商業中心都市の上海にもますます関心が集まっている。