【4月6日 AFP】インドネシア・ジャワ(Java)島西部のランチャエケック(Rancaekek)でこのたび、繊維業界による環境への負荷に焦点を当てたファッションショーが行われ、ガスマスクとゴム長靴姿のモデルたちが地元デザイナーによるドレスを着てランウエーに登場した。

 ごみの浮く水田に囲まれたステージで行われたショーは、国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)と地元のデザイナーらが共同で開催した。

 このイベントでグリーンピースは、同業界に対して危険な化学物質の垂れ流しをやめるよう要求するとともに、同国政府に対しても化学物質管理の規則強化を要請するなど、厳しい態度でこの問題に臨むよう求めた。

 グリーンピースによると、国内外のブランドに製品を供給する繊維工場が数多く存在するインドネシアでは、長年にわたって有害な化学物質が排水として河川に垂れ流されているという。

 繊維産業の中心地であるランチャエケックは、首都ジャカルタ(Jakarta)に水を供給するチタルム川流域に位置するが、これまでにアルミニウムやマンガンなどの化学物質が検出されたこともある。

 チタルム川は、米国の環境保護団体ブラックスミス研究所(Blacksmith Institute)とスイスの国際NGO「グリーンクロス(Green Cross)」が2013年に発表した「世界で最も汚染された地域」のトップ10に選ばれている。(c)AFP