【1月9日 Relaxnews】メンズウェアのトレンドはウィメンズに比べるとゆっくり推移するのが常だが、目新しい点は必ずある。今年の注目ポイントはこちら。

■トーンの統一

 15年春夏コレクションでは、とにかく全身を白やベージュ、ニュートラル色で統一する傾向が目立った。カラーパレットの洗練された使い方が決め手になるといえる。

 「バーバリー(Burberry)」は、明るい色を多用しながらも、コーディネートごとにカラーを統一した。また「カルバン・クライン(Calvin Klein)」のイタロ・ズッケーリ(Italo Zuchelli)は、ヌードカラーに身を包んだモデルを登場させ、大きな反響を得た。トーマス・マイヤー(Tomas Maier)が手がける「ボッテガ・ヴェネタ(Bottega Veneta)」もニュートラルな色合いが目立った。

 中にはさらに色を排除し、オールホワイトにこだわったブランドも。例えば「ニール・バレット(Neil Barrett)」は真っ白のボンデッドレザージャケットを発表し、「セルジオ・コルネリアーニ(Sergio Corneliani)」はオフホワイトのテーラードジャケットにアイスホワイトのスポーツウェアを合わせた。

■チェックとストライプ

 ランウェイで目立ったのは(そしてそれらは数か月以内に店頭にも並ぶだろう)、ウィンドーペンチェックや白黒チェック、ピンストライプといったかなり古典的な柄だ。「グッチ(Gucci)」のフリーダ・ジャンニーニ(Frida Giannini)は、マリンストライプをアクセントに利かせ、ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)はデッキチェアのような赤いしま模様のカジュアルウェアを発表。イタリア・ミラノ(Milan)の新ブランド「MSGM」もスポーツウェアにチェックを取り入れていた。

 ピンストライプが特に多かったのは、やはりロンドンのブランド。「マシュー・ミラー(Matthew Miller)」はサヴィルロー(Savile Row)を自らの脱構築テーラリングに生かし、「J.W.アンダーソン(J.W. Anderson)」はクラッシックな紳士服を参考に、ユーモアのあるカジュアルなビジネススタイルを生み出した。

■ロックンロールテイスト

 ミニマリズムとテーラリング、スポーティーなムードが席巻する中、メンズウェアは退屈だと感じる人がいても不思議ではない。しかし侮るなかれ!今季は最大のトレンドにはならなかったロックンロールのテイストが、これから大きく広がっていくと期待できる。

 15年春夏シーズンでは、「ポール・スミス(Paul Smith)」や「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」、「ヴァレンティノ(Valentino)」などがそろって華やかなシルクのパンツやシャツを発表した。中でもドリスは、使う色彩こそペールゴールド、レッド、バーガンディ、ネイビーに限られていたが、イラストレーターのリチャード・へインズ(Richard Haines)とのコラボレーションによる柄で注目を集めた。(c)Relaxnews/AFPBB News