■エキゾチックな容姿

 ローラの少し暗い肌は、時代が時代なら軽視された可能性もあるが、今だからこそその日本人離れした容姿で注目を集めたのは間違いない。高校時代に東京の街中を歩いていて、モデル事務所にスカウトされたのが芸能界デビューのきっかけだったという。

 長谷川潤(Jun Hasegawa)や道端ジェシカ(Jessica Michibata)といった先輩ハーフモデルらの後に続く形で、ローラはゴールデンタイムのテレビ番組に引っ張りだこになった。

 日本ではセレブ崇拝が度を越すことも多々ある。サッカー元イングランド代表のデビッド・ベッカム(David Beckham)を例に挙げれば、チョコレートでできた巨大なベッカム像が東京にお目見えしたこともあれば、2002年のW杯の際にはソフトなモヒカンスタイル「ベッカムヘア」が日本人女性の間で大人気となった。

 ローラは言う。「(有名になっても)ストレスは感じない。テレビのイメージがあるから、みんなが友達だと思って『あっローラ、元気?』って話し掛けてくれるの」

 化粧品にビール、頭痛薬にたこ焼きまで何本ものコマーシャル契約を抱えるローラだが、オフの日はジム通いか、そうでなければ釣りに行っているらしい。

 現在の「ハーフブーム」について、心理学者の晴香氏は、次の流行がくれば少し落ち着くだろうが、当分は続くと予測している。当面はローラの親しみやすい無邪気さが周りを魅了しそうだ。

 自分を一言で表すとしたら、という質問に、一瞬目を閉じて考えたローラはこう答えた。「サーモンかな。サーモンっておいしいでしょう、お刺身にしたら。でもサーモンは、おいしいだけじゃなくて川でいっぱい泳いでいて頑張るから強いの」(c)AFP/Alastair HIMMER