【7月18日 AFP】親ロシア派の武装集団が掌握しているウクライナ東部で17日、乗客乗員295人を乗せてオランダ・アムステルダム(Amsterdam)からマレーシア・クアラルンプール(Kuala Lumpur)に向かっていたマレーシア航空(Malaysia AirlinesMH17便が墜落した。

 マレーシア航空はツイッター(Twitter)で、乗客280人と乗員15人を乗せて18日午前6時(日本時間同7時)にクアラルンプールに到着予定だったボーイング(Boeing)777型機のとの連絡が途絶えたと発表した。ウクライナ当局は、同機は「テロ」攻撃により撃墜されたと断定している。

 この惨事を受け、ウクライナ政府と親露派武装集団は互いに相手側を非難しているが、親露派の指導者の一人は、自らの組織の戦闘員がウクライナ軍の輸送機と誤認してマレーシア航空機を撃墜した可能性があると示唆する発言をしたという。

 ドネツク(Donetsk)州内で親露派が支配しているシャフチョルスク(Shaktarsk)に近い墜落現場に生存者がいる様子は見られない。現地で取材に当たっているAFP記者は、大破してくすぶっている同機の残骸の中に、ばらばらになった多数の遺体が散乱しているのを目撃した。露国営タス通信(ITAR-TASS)はウクライナ航空当局者の話として、同機に乗っていた全員が死亡したと伝えている。

 マレーシア航空は今年3月8日にも、乗客乗員239人を乗せたクアラルンプール発中国・北京(Beijing)行きのMH370便が消息を絶った。空と海から大規模な捜索が行われたにもかかわらず、同機は依然行方不明のままとなっている。

 マレーシアのナジブ・ラザク(Najib Razak)首相はツイッターで、マレーシア航空機が「墜落したとの報告を受け衝撃を受けた」として、「即時の調査」を行うと発表した。(c)AFP/Stephane ORJOLLET with Max DELANY in Kiev