【7月3日 AFP】何千ものカメラが彼らの一挙手一投足を追うなか、サッカー選手たちはワールドカップ(W杯)がただのスポーツイベントではないことを知っている。タトゥーにヘアスタイルにスーツ・・・。それはトレンドをつくりだすビッグビジネスなのだ。

 選手たちは空港に到着するときも、練習や試合に向かうときも、記者会見にのぞむときも、身なりに相当の気を使っている。新しいヘアスタイルやタトゥーがソーシャルメディアで話題になったり、世界的なブランドがスポンサーシップ契約の目を光らせていることを知っているからだ。

 ポルトガル代表の主将クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)は対米国戦で頭のサイドに稲妻のような剃り込みを入れて登場し、ツイッターをにぎわした。彼の総年収は推定8000万ドル(約82億円)。うち約2800万ドル(約29億円)がスポンサー契約で得ている収入だ。

 ロナウドはW杯が開幕する直前にも、米ファッション誌『ヴォーグ(VOGUE)』のスペイン版に、スーパーモデルで恋人のイリーナ・シェイク(Irina Shayk)と一緒にヌードを披露し、大きな話題を呼んだ。

 ブラジルのストライカー、ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)も同誌のブラジル版にスーパーモデルのジゼル・ブンチェン(Gisele Bundchen)と一緒に登場した。さらにフランスのFWオリヴィエ・ジルー(Olivier Giroud)は同国の同性愛者向け雑誌『Tetu』に上半身裸で登場している。

 元イングランド代表のキャプテン、デビッド・ベッカム(David Beckham)が下着のモデルをやったように、あるいはドイツ・ブンデスリーガ1部のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)の監督でファッションアイコンのジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)のように、サッカー選手たちのスタイルはピッチでのプレーと同じぐらい世界の注目を集めている。

 ロナウドやベッカムはすでにスーパースターだが、次世代のプレーヤーたちはW杯での成功を新たなスポンサーシップ契約につなげたいと願っている。