【5月19日 MODE PRESS】三陽商会(SANYO SHOKAI)が19日、バーバリーグループと結んでいる「バーバリーロンドン(Burberry London)」のライセンス契約を来年6月末で終了すると発表した。婦人服及び紳士服は2015年春夏シーズンを以って終了する。現在同社がグローバルコレクションを販売している子ども服については、2015年秋冬シーズンからバーバリーグループが事業を引き継ぐ。

 また、「バーバリー・ブルーレーベル(Burberry Blue Label)」、「バーバリー・ブラックレーベル(Burberry Black Label)」については新たに3年間のライセンス契約を締結。2015年秋冬シーズン以降は、「バーバリー」の名称を外し、新たなサブブランド名をつけてブランドを展開する。

■社長・副社長のコメント

 今回の契約終了について杉浦昌彦代表取締役社長は「今後のバーバリーブランドの成長を考え、こういう結果になった。私自身、入社以来ずっとバーバリーの事業に携わっており、お客様に満足してもらえるクリエーションを作ってこれたことを非常に嬉しく思っている。今後の当社の新たな事業にもつながる良い勉強をさせていただいた」とコメント。また、小山文敬代表取締役副社長も「両社にとってウィンウィンの結論を探った結果こうなった。落ち着くところに落ち着いたと思っている。ブルーレーベル・ブラックレーベルに関しても、バーバリーの名称がなくても成功すると確信を持っている」と前向きな姿勢を強調した。

 今後、ブルー、ブラック両レーベルについては、オンラインストアの開設などインターネットを通じた販売チャネルの拡大に力を注いでいくという。

■今後の経営計画

 同社はこの日、中期5ヵ年経営計画(2014年~2018年)も発表。今後会社全体では主に、オリジナルブランド事業の開発と強化で利益確保を目指す。特に同社が基幹3事業と位置づける「マッキントッシュ(MACKINTOSH)」、「ポール・スチュアート(Paul Stuart)」、「エポカ(EPOCA)」と、準基幹4事業として位置づける「アマカ(AMACA)」、「エヴェックス バイ クリツィア(EVEX by KRIZIA)」、「トゥー ビー シック(TO BE CHIC)」、「ラブレス(LOVELESS)」に経営資源を集中させる。また、新規事業の開発やM&Aによる事業領域の拡大で新たな顧客層を開拓していく。

 百貨店などで展開している「バーバリー(Burberry)」の紳士服・婦人服の店舗については2015年8月頃を目処にクローズ予定。その後、「バーバリー」に差し替える形で「マッキントッシュ」など既存のブランドを新たに出店する。(c)MODE PRESS