【12月13日 AFP】「世紀の恋」と呼ばれた英国王エドワード8世(King Edward VIII)と離婚歴のある米国人女性ウォリス・シンプソン(Wallis Simpson)さんのカップルを彩った宝飾品の数々が12日、ロンドン(London)で競売に掛けられ、総額およそ100万ドル(約1億400万円)で落札された。

 1936年に即位したエドワード8世は、米社交界の有名人で離婚歴のあるシンプソンさんと結婚するため、わずか数か月で退位しウィンザー公(Duke of Windsor)となった。2人の関係は1930年代、英王室のスキャンダルとして世界を騒がせた。

 競売大手サザビーズ(Sothebys)が実施した今回のオークションで最も人気を集めたのは、1972年に仏パリ(Paris)でウィンザー公夫妻がエリザベス女王(Queen Elizabeth II)と会った際に、公妃(シンプソンさん)が身に付けていたサファイアのブレスレット。

 仏老舗宝飾店「カルティエ(Cartier)」のブレスレットは、サファイアを楕円形に並べた輪を幾つもつないだデザインで、23万500ポンド(約3900万円)の最高値が付いた。エリザベス女王が叔父(おじ)のウィンザー公に会ったのは、この時が最後だった。

 また、エナメルにサンゴとダイヤモンドを散りばめたイヤリングなど、仏宝飾店「ヴァンクリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)」の宝飾品も複数が出品され、計62万125ポンド(約1億490万円)で落札された。(c)AFP